Vol.0434:ジョージア移住は今後は厳しくなっていく
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国家戦略としての移民受け入れ
かつて、シンガポールが世界の中で
生き残っていくにはどうしたらいいのか?
と考え、打ち出した国家戦略が
・税制の優遇
・移民の受け入れ
の2つの戦略でした。
シンガポールの場合、時期的にも
これが合っていました。
時期的に合っていたと言うのが
・インターネットが世界で広がっていた
・LCCが世界で登場していた
この2点です。
インターネットがなかった時代
海外にお金を送ると言うことは
とても大変でした。
ジョージアの銀行を想像してもらえば分かりますが
なぜ、ジョージアにいないのにコントロールが可能なのか?
それはインターネットがあるからです。
移住をするにしても、今まで住んでいた場所で
不動産を持っていたとして、その不動産の家賃収入を
受け取るにはどうしたらいいのか?
など、世界中のどこにいてもお金が自由に移動できる
と言うのは、移民者にとって重要なことなのです。
また、昔は海外旅行に行けるのは
本当に限られた一部の富裕層だけでした。
それがLLCの登場でどうなったか?
大学生でも気軽に海外旅行に行けるようになったわけです。
つまり、移住をするにもコストが安くなったので
移住のハードルが低くなったわけです。
シンガポールの国家戦略は
税制の優遇を作り、世界中から人と資本を呼び込む。
それが時代に合っていたこともあり
シンガポールは瞬く間に経済成長をすることができたのです。
そして、この成功を多くの小国が真似をするようになっていきます。
貧乏人の移民はいらない?
これはあくまで
小国が経済成長のために『国家戦略』として
・税制の優遇
・移民の受け入れ
の行うのであればと言うことですが
この場合、国が来て欲しいのは
・富裕層
です。
当たり前言えば、当たり前ですが
国が成長していくためには
どうしても『資本』が必要です。
それが自国だけでは成長スピードが遅いから
外部の資本を入れたいわけで
資本を持たない移民は、国にとって
プラスにはならないです。
厳しくなっていくジョージアの移民制度
少し前にジョージアの在留カードについて書かせて頂きましたが
Vol.0401:ジョージアの在留カードを取得しました!!
ジョージアはシンガポールのように国家戦略として
・税制の優遇
・移民の受け入れ
行っていましたが、移民については
年々、厳しくなってきています。
それでも、先進国に比べれば
はるかに移民を受け入れていますが
その間口は、狭くなってきているのは確かです。
ジョージアで起きている移民の現状
先ほどもお伝えしたように
経済成長を目的とした国家戦略での
・税制の優遇
・移民の受け入れ
の場合、来て欲しいのは
・富裕層
です。
しかし、ジョージアは物価が安いと言うこともあり
『月500USDもあれば生活できる』みたいな
資本を持たない移住者が多く集まるようになってしまいました。
経済成長をしたいジョージアとしては
この層の移民はいらないわけです。
そして、この層は物価が高くなると
必ず他の国に移住してしまいます。
『昔のジョージアは物価も安くて良かった。
今のジョージアはダメだ』と捨て台詞を吐いて。
世界の移民者の中には
『物価の安い所を転々とする移民者』が
かなりの数います。
この移民者は、とにかく生活費の安い国を探し
生活費の安い所、安い所と移民を続けます。
これが悪いと言っているわけではありません。
しかし、国家として考えた場合に
この層を大量に受け入れても
国は経済成長をしていかないのです。
なぜなら、彼らは資本を持っていないからです。
過去の記事で
Vol.0383:ジョージアに移住する日本人はバカばかり!?
と言うタイトルで記事を書かせて頂きましたが
(この記事は鍵付きですので、閲覧をしたい方は会員登録をお願いします)
この記事では、ジョージアの物価について書かせて頂きました。
ジョージアの物価は、毎年上がり続けています。
今は、月500USDで生活ができるかもしれません。
しかし、このペースで行けば
間違いなく、近い将来月500USDで生活ができなくなります。
『月500USDもあれば生活できる』と言う目的で集まった
『物価の安い所を転々とする移民者』は、他の国へ移民してしまいます。
ジョージアのような小国で国家の成長戦略として
・税制の優遇
・移民の受け入れ
をしている国は『物価の安い所を転々とする移民者』は
デメリットでしかない。
だから国は、移民者の規制を始めるわけです。
なぜなら、国家の成長戦略として
・税制の優遇
・移民の受け入れ
をしているからです。
今、ジョージアで移民制度が厳しくなってきているのは
間違いなく『物価の安い所を転々とする移民者』が
集まりすぎたのは確かです。
まとめ
ジョージアのような小国がシンガポールのような国を
模倣して、国家の成長戦略で
・税制の優遇
・移民の受け入れ
を行うのは、正しいと思います。
そして、最初はとにかく間口を広くしておく。
これは『世界にアピールするため』には必要です。
しかし、間口を広くすれば
国の成長として望まない
『物価の安い所を転々とする移民者』が
来てしまう。
そうなった時は、少しずつ間口を狭くしていく。
ジョージアは、ここ数年で
平均月収も物価も倍になりました。
つまり、順調に経済成長をできており
移民の戦略も、次の段階に入ったきたのかなぁ?
と感じています。