Vol.1249:Chat GPTの次に来るのは核融合発電!
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核融合とは?
昨年、一気に投資マネーを集めた
ビジネスがあります。
それが『核融合発電』です。
もう少し分かりやすく言うと
『核融合で発生したエネルギーで発電をしよう』
と言うのが『核融合発電』です。
核融合とは?
例えば、水素のような軽い原子核同士が高温でぶつかった際
より重い原子核に変化する現象のことです。
核融合は太陽でも絶えず発生しており
その時に生まれる膨大なエネルギーによって
太陽は40億年以上燃え続けています。
つまり、原子核と原子核を
ぶつけると、その核同士が融合し
より大きなエネルギーを生むので
それを『発電に利用しよう!』と
言うことです。
これと相反している物が
『核分裂反応』により発電をしている
原子力発電所です。
原子力発電所の原理は、原子核を分裂させ
この時に一緒に発生する熱を利用して
莫大な電気を作っています。
しかし、ここで問題になるのは
『核分裂反応の暴走』です。
原子核を分裂させる際に
コントロールを失えば
無限に分裂を繰り返すため
『大暴走し大爆発する!』と言う事故を
起こすリスクがあります。
しかし『核融合発電』には
そのリスクがないのです。
核分裂反応と違い
1度融合してしまえば(核同士が)
それで反応が終わってしまう現象なので
暴走をするリスクがなく
『核融合』はまさに人類にとって
『無限の夢のエネルギーだ!』と言われ
なんと、30年以上も研究開発され
なかなか実用化されなかった物でもあるのです。
しかし、それがここ数年で
一気に研究が進み
『数年で実用化できるかも?』
みたいな状況になってきたのです。
それはなぜか?
新素材の誕生とAIの進歩
核融合発電の実用化が
一気に加速したのには
大きく2つの理由があります。
1つは【AI】です。
今年はChat GPTが話題になりましたが
このようなAI技術の伸びたことで
『核融合』の様々なシミュレーションを
コンピューター上で行えるようになり
いちいち実験施設を作って
実験を行う必要がなくなったのです。
何千、何万と言う組み合わせや可能性を
AIがシミュレーションし
もっとも可能性が高い物だけど
実験施設を作り、実験をする。
これにより、スピードとコストは
大幅に改善されました。
もう1つは【新素材の誕生】です。
核融合を実現させるためには
核と核がぶつかる部屋
つまり『核を閉じ込めておく部屋』が
必要であり
それはどんな部屋なのか?と言うと
核融合反応を起こすために
水素の仲間を希薄なガスにして
1億度まで加熱した『プラズマ』が必要になります。
それを閉じ込めておく部屋です。
ものすごい簡単に、簡略化して
説明をしましたが、知識がない方でも
これが如何に無理なのか?と言うことが
分かると思いますが
だから、30年以上も実用化しなかったのです。
しかし、ここに登場したのが
新素材の『高温超伝導線材(HTS)』です。
核融合を実現させるためには
1億度まで加熱した『プラズマ』が必要になると
言うことで、それを閉じ込めておくために
現在アプローチされている方法が
『磁力を使ったアプローチ』です。
強力な磁力の部屋を作り
1億度まで加熱した『プラズマ』を閉じ込めるわけですが
そのためには、なんと20テスラと言う単位の
磁力が必要になります。
単位がよく分からないですが
この20テスラと言うのは
ロケット700個くらいを楽々持ち上げることが
できるほどの磁力です。
そして、こんな無理ゲーを実現させたのが
新素材の『高温超伝導線材(HTS)』です。
これは何か?と言うと
セラミックでできた、ものすごい薄い
『金属テープ』です。これを何十重にもコイルに
巻き付けて、電流を流すと強力な磁石となるのですが
なぜ、これで強力な磁石ができるのか?と言うと
この素材はある温度まで冷やすと『電気抵抗がゼロ』に
なるため、発熱をしないのです。
なぜ発熱をするのか?と言えば
そこに抵抗があるからで
発熱をするから、一定以上の電流を流せないわけです。
(燃えてしまうから)
しかし、発熱しないのであれば
上限なしで、電流を流しまくり
超強力磁石を作ることが可能になり
そして誕生したのが
1億度まで加熱した『プラズマ』を
閉じ込めておく部屋です。
この2つのイノベーションにより
不可能と言われた『核融合』の
実用化が見えてきたのです。
巨額投資マネーが集まり出した核融合ビジネス
2つのイノベーションにより
実用化が見えてきた『核融合』。
それにより、投資マネーも一気に
核融合発電に入ってきています。
実は今年、話題になった
Chat GPTのCEOである『サム・アルトマン氏』も
AI以外のもう1つの柱としてビジネスを進めているのが
この『核融合発電』ですし
マイクロソフトの『ビル・ゲイツ氏』も
巨額投資マネーを投じており
すでに世界中のVCが『核融合発電』に
投資をスタートさせており
昨年2022年は28億ドル(約4000億円)以上の
投資マネーが実行をされました!
ゆえにChat GPTの次に来るのは投資チャンスは
『核融合発電』だと言われています。
個人投資家でも核融合ビジネスの乗るチャンスあり!
今、言われているのは
早ければ『核融合発電』は5年以内には
実用可能だと言われています。
そして、実は
日本に住む日本人個人投資家は
これに乗るチャンスがあるのです。
『核融合』のキーとなっている
新素材『高温超伝導線材(HTS)』を
作っているのは、日本のメーカーです。
それが
『フジクラ』や『古河電工』と言う会社で
2社とも上場をしているので、個人投資家でも
投資が可能です。
この手の素材分野においては
本当に日本企業の技術力は高いですね。
興味のある方は、是非
調べてみて下さい!