Vol.1211:【日本の闇】特別会計と言うパンドラの箱

〇この記事を読むのに必要な時間は約6分です。

埜嵜 雅治

執筆者埜嵜 雅治

Beograd Consulting Group 
代表取締役CEO

財源を気にしない予算

日本政府の予算ですが
支出について
『財源を気にする支出』『財源を気にしない支出』
があるのをご存知でしょうか?

例えば、下記のようなニュース。

参照:reutersより



アフリカに300億ドル(日本円で約4兆円)を支援すると
言うニュースですが、この手の『海外に支出する話』

『財源が・・・・』みたいなことを
聞いたことがあるでしょうか?

基本的にはないと思います。
これが『財源を気にしない支出』です。

そもそもとして『財源を気にしない』
言う話はおかしな話ですが。
(元のお金は日本国民からの税金なのに)

逆に『財源を気にする』と言うのが
下記のような物です。

参照:yahooニュースより



国内向けの支出と言うのは
すぐに『財源が・・・・』と言う
言葉が出てきます。

不思議ですよね。

その財源とは、日本国民から徴収された税金であり
それは日本人のために使われるべきですが

海外向けの支出は財源は気にされず
国内向け、つまり日本人へ使うお金は
すぐに『財源が・・・・』です。

同じ税金ではないのか?と思ってしまいますが。

一般会計と特別会計

日本政府には2つの財布があります。

それが『一般会計』『特別会計』です。

財務省のHPには下記のように書かれています。

参照:財務省より

【国の会計は、毎会計年度における国の施策を網羅して通観できるよう、単一の会計(一般会計)で一体として経理することが、財政の健全性を確保する見地からは望ましいものとされています。これを予算単一の原則(単一会計主義)と言います。しかしながら、国の行政活動が広範になり複雑化してくると、場合によっては、単一の会計では国の各個の事業の状況や資金の運営実績等が不明確となり、その事業や資金の運営に係る適切な経理が難しくなりかねません。このような場合には、一般会計とは別に会計を設け(特別会計)、特定の歳入と特定の歳出を一般会計と区分して経理することにより、特定の事業や資金運用の状況を明確化することが望ましいと考えられます。以上の趣旨から、我が国の会計は、「財政法」(昭22法34)の規定において、一般会計の他に、特定の歳入・歳出をもって一般会計とは経理を別にする特別会計を設置することとしています。令和4年度においては、経過的なものも含めて、13の特別会計が設置されています。 】



さっぱり何のことか分からないですが

簡単に言うと、一般会計とは?

一般的な行政にかかる経費を扱うもので
つまり、公共事業や社会保障など
通常の行政事業の範囲で毎年必要となるような経理のことです。
歳入としては、所得税や消費税などの税金等がこれに当たります。
これらの予算は、議会で用途が決定されることになります。

なので、『財源が・・・財源が・・・』とか
言っている支出は、この一般会計になります。

それに対して、特別会計とは?

一般会計から切り離して独立して行われる経理です。
本来、国や地方公共団体の会計は
単一の会計で処理することが原則となっています。
ところが、一般の家庭や企業の経理とは違って
国や地方公共団体では扱う事業の規模も金額も莫大で複雑です。
そこで、お金の流れを明確にして管理しやすくするために
特定事業については個別の会計が認められています。

この予算が『財源を気にしない』部分です。


そして、一般会計の予算は100兆円。
特別会計の予算はなんと一般会計の4倍で
400兆円と言われています。

特別会計にメスを入れようとしたら殺された?

とんでもない予算の特別会計。
しかしその実態は、国民にはほとんど知らされておらず

過去に、この特別会計にメスを入れようとした
国会議員の方がいました。

それが『石井紘基議員』です。

石井紘基氏が追求していたのは
特別会計と特殊法人の闇でした。

石井紘基氏は、その特別会計と特殊法人の闇を追求していく中で
この日本の構造的な問題が、政官財の癒着にあることを見抜き

政権与党がひっくり返るような情報を掴み
それを国会で『質問』をする予定でした。

しかし、ここで事件が起きます。

2002年10月28日に予定されていた国会質問で
石井紘基氏は特別会計の闇について質問をする予定でしたが

2002年10月25日に世田谷区の自宅駐車場で
右翼団体幹部により殺害されてしまうのです。

その後、すぐに犯人は出頭するものの
供述は『生活に困窮し家賃の工面を断られたため、仕返しでやった』
と一貫して述べ、また石井紘基氏のカバンからは
国会で質問予定だった資料だけがなくなっていました。

最高裁では『無期懲役』の刑が確定をし
また判決では被告が主張する
『金銭トラブル』という動機を信用することが
できないともされました。

けして、私は陰謀論者ではないですが
しかし『こなん偶然があるのか?』
思えてしまうほど、きな臭い事件ではありました。

本当におかしな国だと思います。
また、こんな国に未来はあるのか?とも思ってしまいます。

だからこそ、私は未来ある海外で投資をするのです。

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