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お知らせ

YouTubeチャンネル『エジプトTV』では
ブログのような文章では伝わりにくいことを
現地エジプトから、YouTubeでお伝えしています。

スエズ運河値上げの裏に隠された本当の狙い

世界の中で
最重要運河と言われている
『スエズ運河』。

地中海と紅海を繋ぐ運河で
この運河があることで、欧州からアジアへ
船を出す際に、３週間前後（船の大きさなどにもよる）
の時短になっている、重要な運河です。

現在、この運河を通過するための通行料は
船の大きさやリスク（危険な物を運んでいるなど）
などにもより変わるのですが

１隻辺り、3000万円から5000万円すると言われています。
しかも、通過待ちの待ち時間は約24時間です。

3000万円から5000万円を支払ってでも
スエズ運河を通過したいと言う船が
列を作り24時間待ちとなっているのです。

そして、そのスエズ運河の通行料を
エジプト政府は来年1月から15%程度
値上げをすると発表しました。

参照：ジェトロより



ただでさえ高いのに、さらに？
と言う驚きですが

実はこの値上げには
エジプト政府の隠れた戦略があるのです。

このスエズの場所には
税金などがかからないフリーゾーンがあります。

欧州やアフリカなどへ
エジプトから輸出をする場合
関税がかからなくなっています。

さらに、スエズのフリーゾーンで
物を作ればスエズ運河を利用しないで
欧州にもアジアにも、アフリカにも、北米にも
南米にも、簡単に物を輸出できます。

つまりこう言うことです。

スエズ運河を通過する料金は高いよね？
良い方法があるよ！
スエズにフリーゾーンがあるから
アジアで物を作って、欧州に輸出するんじゃなくて
エジプトで物を作って、欧州に輸出したらいいよ！

と言うことです。
エジプト政府のスエズ運河の値上げの裏には
エジプトが世界の工場のポジションを狙うための
世界戦略があるのです。

まとめ

実際に、すでに世界の工場は
エジプトに集まりつつあります。

中国政府は、国家単位で
土地を借上げ、中国の工場を
どんどんエジプトに移転してきていますし

先日、日本の住友商事は
北アフリカで最大の工場を
（自動車部品の工場）
作ることをエジプト政府と合意しました。

参照：arabnewsより

10年もかからない時間軸で
まず間違いなく、エジプトは世界の
工場になると見ています。

砂漠で土地は余っていますし
自然災害はない。
欧州、アジア、北米、南米、アフリカ
どこにでも輸出しやすい。
税金の恩恵がある。

これほど、工場を作るのに
適した国は、なかなかないです。