Vol.1545:BRICSは新たにパートナー国を創設

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埜嵜 雅治

執筆者埜嵜 雅治

Beograd Consulting Group 
代表取締役CEO

どの国がパートナー国に?

2024年のBRICS首脳会談が終わり
今年は新たな加盟国はなく
その代わり、新たに『パートナー国』
言う枠が設けられ、そこには13ヶ国が
加わることが決まりました。

『パートナー国』の定義は
『将来BRICSへの完全な同盟メンバーと
なることを目指して取り組んでいる国』

と言うことらしいのですが

その13ヶ国が下記です。

・アルジェリア
・ベラルーシ
・ボリビア
・キューバ
・インドネシア
・カザフスタン
・マレーシア
・ナイジェリア
・タイ
・トルコ
・ウガンダ
・ウズベキスタン
・ベトナム

急ぎたいロシアと慎重に動きたい他のBRICS諸国

今回、ロシアで開かれた
BRICS首脳会談で、明らかに浮き彫りになったのは

『事を急ぎたいロシアと、慎重に行動したい他のBRICS諸国』

ではないでしょうか?

現在、経済制裁をされているロシア側からすれば
『早くBRICSを拡大し、早くBRICSの共通通貨を作りたい』
と思っており、今回のBRICS首脳会談では
その議論を加速させたかったわけです。

しかし、そこに『待った』をかけたのは
『インド』です。

ロシアと違い、インドや他のBRICS諸国は
アメリカから経済制裁をされているわけではないですし

将来的にアメリカドル以外の選択肢の必要性は感じているものの
今すぐに『アメリカとの関係が悪化することは望んでいない』
言うことです。

まして、直近に迫ったアメリカ大統領選挙では
『トランプ氏優勢』と言われている中で
トランプ氏は、外貨準備高のメイン通貨から
アメリカドルを外す国には
『100%以上の関税をかける!』と発言をしています。

多くの国は、アメリカとも取引をしている中で
当然、それは困るわけですし

かと言って、アメリカ1本と言うのも危うい。

なので『BRICSとしてのメリットは受けつつも
アメリカとも良い関係を築きたい』

と言うのが、インドの本音であり

それが、今回のBRICS首脳会談の議論を
トーンダウンさせた結果になったと思っています。


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