保険会社のビジネスモデル
自身の将来の不安をカバーするために
何かしらの保険に入っていると言う方は
とても多いと思います。
もし〇〇〇が起きたら
『どれくらいの補償を受けれるのか?』と
言うことをチェックはしても
そもそもとして
保険会社がどのようなビジネスモデルになっていて
どれくらいの支払い能力があるのか?
をチェックしている人は少ないのではないでしょうか?
基本的には世界中のどこの保険会社も
『統計学』と『投資』によって
ビジネスが設計されています。
例えば、死亡保険であれば
・人が何歳くらいで死亡するのか?
・契約した人の保険の継続率は?
・どれくらいの運用パフォーマンスが出せるのか?
など、統計に基づいた数字と期待できる
投資のリターンによって
死亡保険金額と保険料の設計がされています。
20歳で契約した場合、30歳で契約した場合
40歳で契約した場合など
死亡するまでに、どれらくの保険料が
保険会社に支払われるのか?
そして、支払いが予測される保険金に対して
保険料がどれくらい不足するのか?
不足する保険料に対して
年間でどれくらいの運用リターンが必要なのか?
細かく計算されて設計されているのが
保険会社のビジネスモデルです。
金融関係に疎い方は知らない方も多いですが
保険会社は投資ファンドと同じく
『集めたお金で投資をしている』のです。
保険会社の運用方法
ほとんどの保険会社は
運用方法が
『キャピタルゲイン狙いのリスキーな運用方法』
と言うよりも
『インカムゲイン狙いの安定した運用方法』
で、運用されていることが多いです。
これは、統計学に基づいて
保険の契約数に対して、どれくらいの
保険金の支払いが発生するのか?
と言うことが、明確に計算でき
そこが、それほどブレないからです。
なので、毎年
これくらいの『保険金支払いが必要』
と言うのがあるので、保険会社の運用は
『インカムゲイン狙いの安定した運用方法』
となるわけです。
どんな物に多く投資がされているのか?
と言うと、だいたい『国債』です。
なので、支払った保険料に対して
どれくらいの保険金が受けられるのか?
は、保険会社が投資している国債の
利回りによって、差が出てきます。
日本国債の10年債利回りは『0.01%』ほどですし
アメリカ国債の10年債利回りは『0.8%』ほどです。
日本国債とアメリカ国債では80倍のリターンの差があるわけですが
集めた保険料で運用をして保険金を支払っている保険会社が
運用リターンに80倍の差があれば
当然、支払える保険金も変わってくるわけです。
しかし、こんな疑問も出てくるわけです。
投資家として希望するのは
『安い保険料で高い補償』ですが
高い補償と言うことは、運用リターンが高い物に投資がされおり
リスクが高い危険な運用がされていないか?
私の保険は『本当にちゃんと支払いがされるのだろうか?』と。
保険会社の格付け
本来は、契約している保険会社に
毎年どれくらいの保険料が入り
毎年どれくらいの保険金の支払いをしていて
毎年どれくらいの運用利回りがあり
それがリスクがあるの投資なのか?
を細かく数字でチェックするのが理想ですが
そんなことは素人では無理です。
なので、だいだいどの保険会社も大手格付け機関の
格付けチェックを受けており
格付け会社の『保険会社に支払い能力があるのか?』と
言う格付けが高い保険会社を選んだ方がいいです。
まとめ
保険会社も民間企業なので
つぶれてしまうことはあります。
なので『保険会社に支払い能力があるのか?』
と言うことは重要なのです。
保険会社に支払い能力がなくなれば
保険会社はつぶれてしまうからです。
ただ、保険会社の場合
つぶれても、資産はあるので
(保険会社の経営と、集めた保険料は分離されています。)
ほとんどのケースで他の保険会社に買収されます。
保険会社の場合
1人も多くの契約者を集めたいわけですが
ライバル会社も多い保険業界にとって
営業はとても大変です。
しかし、買収することで
『保険を契約している顧客がまるまる手に入る』と言うことは
美味しい話になってくるわけです。
なので、保険会社の倒産の場合
ほとんどのケースで買収する保険会社が現れると言うことを
考えれば、保険会社の倒産はそこまで心配をしなくてもいいのかも?
しれませんが、それでも
『保険会社に支払い能力があるのか?』は必ずチェックしておくべきです。