Vol.0601:アメリカ大統領選挙の混乱に乗じて、香港で大きな動き!香港に自由はない!
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アメリカ大統領選挙の混乱の中、香港で見せしめの逮捕!!
2020年11月3日
アメリカ大統領選挙の投票があり
その後は、ご存知の通り
トランプ氏が敗北を認めないと言う奇策に出たため
アメリカ大統領選挙は大混乱に。
そして、その間
トランプ氏は公務を一切行っておらず
アメリカの外交は機能不全状態に。
そして、これをチャンスと見たのか?
中国は一気に香港への圧力を強めました。
2020年11月23日
香港の民主活動家
周庭氏、林朗彦氏、黄之鋒氏の
3人の若者は収監されることに。
参照:JBpressより
中国による香港への圧力(完全な中国化に向けた動き)は
アメリカのトランプ氏が1番声を荒げていました。
しかし、今回は
トランプ氏もそれどころではないため
香港の若者が収監されることについて
見事にスルー。
もし、トランプ氏が大統領選挙に勝利し
アメリカが混乱してなければ
おらそく、中国に対して
『人権問題』で経済制裁も行われていたでしょう。
だからこそ、中国は
アメリカが混乱している『今』
香港の若者を見せしめにしたのです。
『中国政府に逆らうとこうなるぞ!!』と。
中国政府の焦り
中国政府が香港に対して
強引な動きを見せるようになったのは全て
2019年に行われた『香港区議会議員選挙』です。
選挙前、議席の約7割を占めていた建制派(中国の政策を指示する派)が
59議席まで議席を減らし
民主派が議席の約8割を超える388議席を獲得し
大勝利をおさめました。
このことで、中国政府は一気に香港への
圧力を強めたのです。
『香港はこのままだとマズイ!』と思ったのでしょうね。
2020年6月に
『中華人民共和国香港特別行政区国家安全維持法』が成立。
そして、この法律に基づいて
2020年8月には香港の民主派議員ら16人が逮捕。
さらに、今月
2020年11月には香港の民主派議員ら7人が逮捕。
そして、民主派活動の象徴的な人物だった
香港の民主活動家
周庭氏、林朗彦氏、黄之鋒氏が収監されることに。
これが中国と言う国です。
自分達の都合が悪くなれば、法律を変えてしまい
そして都合の悪い人物は全て逮捕をしていく!!
それが香港で行われているのです。
東アジアでもっとも高い山『玉山』
そして、この香港の動きにもっとも恐れているのが『台湾』です。
以前、ブログでも記事にさせて頂きましたが
今の中国にとって、香港はそれほど重要ではないのです。
参照:Vol.0456:香港の過去から未来
香港は中国にとって、重要ではないけども
香港に独立されては、台湾がそれに追随するので
香港を完全に中国化させることで
台湾でも同じシナリオを描いているのです。
中国政府にとって重要なのは
香港よりも台湾です。
そして、なぜ中国政府は
香港よりも台湾のが重要だと考えているのか?
それは台湾にある
東アジアで1番高い山『玉山』です。
日本で1番高い山『富士山』の標高は『3776m』ですが
台湾にある『玉山』はそれを超える『3952m』です。
中国政府は台湾にある『玉山』の山頂に
軍事レーダー基地を作りたいわけです。
この場所に軍事レーダー基地を作ることで
日本のみならず、東南アジアも全て
レーダーの範囲内に入り
日本、東南アジアの軍事は無力化することになるのです。
まとめ
香港と台湾では状況は異なるので
台湾がすぐに香港のようになるのか?
と考えると、すぐに香港のようになるとは
考えにくいですが
それでも、中国が国際社会で大きな発言力を持ったことで
中国政府は、外堀をしっかりと埋めていっています。
様々な国に対して
『台湾は中国だ。台湾を国として認めるな。台湾のトップに会うな』
と、外交圧力をかけ
台湾を国際社会で孤立させようとしています。
なので、いずれ台湾も中国に飲み込まれるとと思っていますが
まずは先に香港が中国に飲み込まれていくことは
もう変えることはできないでしょう。
そして、何度もブログで記事にさせて頂いたように
香港で外国人が
・銀行口座
・金融商品
・保険商品
・香港法人
を持つ意味を、今一度
真剣に考えてもらいたいと思っています。
香港で今、何が起きているのか?
ちゃんと見て頂きたいと思っています。
そこから目を逸らし、自分の都合の良いように
『何だかんだ言っても、香港は大丈夫でしょう!』と
言う方がいますが、何を持って大丈夫だと考えるのか?
多くの人が逮捕され
中国に都合の良い人物だけが中国政府が要望するルールを作る。
それはもやは香港ではなく、中国と呼ぶべきではないのか?
香港は外国人にとって、カントリーリスクが高い場所と考えています。