5年ほど前、あるアフリカの国で不動産投資を行おうと
調査に入ったことがあります。
先に結果をお伝えをすると『断念』をすることになるのですが
断念をした最大の理由は、外国人に対しての規制の高さと詐欺の多さでした。
不動産と言うのは、国によりかなり法律が違います。
特に外国人の規制に関しては国により本当に色々です。
それは、国土の小さい貧しい国で
外国人に不動産を解放した場合
『お金の力でその国の領土を支配する』
と言うことも理論上は可能だからです。
(お金の力で国土全ての土地を買うと言う意味です。)
それを防ぐために、様々な規制があります。
そして時には、それが外国人投資家に対して不利益になることも
多いので、これは『海外不動産に投資をする投資家』は
必ず覚えといて頂きたいです。
ちなみに、ジョージア国は外国人投資家に対して
何も規制がありません。
5年前、調査に入ったアフリカの国は
『外国人が土地の権利を持てない』と言う規制があり
それをクリアするために、ヨーロッパ企業が複雑なスキームを
作って不動産投資を実行していました。
そのスキームとは、現地法人を作り
(現地法人を作るのも現地の人を役員に入れないといけないため大変なのですが)
法人で不動産を購入し、投資家には受益権を持ってもらうと言う
スキームでした。
スキームそのものはまともなのですが
それを管理する行政機関ですら、それを不正に搾取しようとする時代で
それを防ぐために役人に賄賂を渡さなければならないと言う
訳の分からないことが起きていたのが五年前でした。
不正を取り締まる行政機関の役人が詐欺行為を行い
その役員に対して『私達の不動産だけは詐欺をしないでくれ』と
お金を積んでお願いしないといけない。
『何だそれ!!』
と言う、先進国では考えられないことが起きていたのが5年前です。
結果的に不動産投資は断念するのですが
今考えれば、まだ『時期が早すぎた』と思っています。
あれから5年、5年前に調査をしたアフリカの国を再度
調査をしています。
5年前とは事情が大きく変わっていたのです。
続きは
Vol.0350: 解放されるアフリカの不動産市場(後編)