Vol.0445:フレンズプロビデントから考える香港の未来

〇この記事を読むのに必要な時間は約4分です。

埜嵜 雅治

執筆者埜嵜 雅治

Beograd Consulting Group 
代表取締役CEO

フレンズプロビデントは香港域内での新規契約受付を終了

オフショアの金融商品で有名な
フレンズプロビデントの積立投資商品と言うのがありましたが
先日『香港域内での新規契約受付を終了』とニュースが流れました。
フレンズプロビデントの親会社はFriends Lifeと言う
ヨーロッパで超大手の保険会社なのですが、Friends Lifeは
さらに超大手のAVIVAグループの傘下に入り
そしてFriends Lifeは子会社のフレンズプロビデントを
International Financial Groupに売却。
まさにオフショア生保業界に再編の波が押し寄せている状態です。
現時点は契約している人には影響はないものの
以前と違い、香港やフレンズプロビデントの本社があるマン島も
状況が変わりました。
今後、フレンズプロビデントだけではなく
他の会社においても、色々な変化がある10年になると見ています。

金融業界は規制により左右される業界

もともと、金融業界と言うのは規制によって
かなり左右される業界です。
規制当局には絶対逆らうことはできないですし
規制当局に逆らおうものなら、業界から追放されます。
そのため、規制が変わることで金融業界はかなり左右されて
しまう業界です。
なので、それが時にはフレンズプロビデントのように
業界の再編のきっかけやルールの変更などにも影響してくるのです。

香港で長期契約の金融商品の怖さ

香港の金融業界の規制を取り仕切るのは
『香港の金融庁』となるわけですが
実際にはそれをコントロールしているのは
『中国政府』となるわけです。
もし香港で長期の金融商品を契約する場合
この2つはよく考えておかないといけません。
・金融業界は規制により左右される業界
・香港の金融をコントロールするのは中国政府
昨日のブログでも書かせて頂いたように
参照:Vol.0444:コロナウイルスでも香港でデモ!逮捕者200人以上!
香港はこの10年で様々なことを変え
中国色を強くしてきました。
その波は当然、金融業界にも押し寄せており
時にはそれが理不尽な形でも表れています。
もう昔の香港ではないですし、まして政府は
私達のような外国人は守ってくれません。
そんな中『香港で長期の金融商品の契約』をすることが
いかにリスクになるのか?と言うことです。
この10年だけで見ても、香港はかなり変わりました。
まして、2047年には返還から50年で国際社会的にも
香港は完全に中国ルールになるわけです。
にも関わらず、20年、30年の超長期の金融商品(保険を含む)を
香港で契約することはリスクでしかないと思っています。

まとめ

オフショアの業界には再編が波が押し寄せ
香港はこの10年で大きく変わってしまいました。
そして、2047年までに香港はもっともっと変わっていくでしょう。
フレンズプロビデントが『香港域内での新規契約受付を終了』
としたニュースと言うのは、香港の未来について
考える良い時期だと思っています。
フレンズプロビデントはなぜ
『香港域内での新規契約受付を終了』したのか?
そこには、変わりゆく香港の規制と業界の再編に
翻弄されたフレンズプロビデントがいたわけです。
業界も規制もどんどん変わっている香港で
20年、30年と香港が変わってないと言い切れるか?
相手はあの中国ですよ?
中国と言う国は、そんなに信用できる国なのか?
弊社はもう香港と言う場所がリスクでしかないと考えています。

累計不動産取引数432

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