世界平和度指数が悪化をしている国
昨日の記事で
世界平和度指数について書かせて頂きました。
参照:Vol.0617:世界でもっとも平和な国ランキング
記事の中では
どんどん平和になっていく『ジョージア』や
一向に改善しない『ナイジェリア』なども
お伝えさせて頂きましたが
今回は『どんどん平和とは逆方向に進み、悪化し続ける国』です。
スポットで、2020年のランキングだけを追っていては
見えてこないですが
過去10年の推移を追って見ると
『どんどん悪化している国』と言うのが見えてきます。
それが『ウクライナ』です。
ウクライナの世界平和度指数は?
ウクライナの世界平和度指数は
2020年は
2.950の世界150位でしたが
2012年は
2.125の世界ランキング94位だったのです。
しかし、これ以降
ウクライナの治安はどんどん悪化していきます。
何があったのか?と言うと
2014年の『ロシアによるクリミア自治共和国の併合』です。
2013年11月にヤヌコーヴィチ政権が欧州連合との
政治・貿易協定の調印を見送ったことで
親欧米派や民族主義政党全ウクライナ連合「自由」などの
野党勢力などにより反政府運動が勃発しました。
2014年1月後半より、抗議者の中に武力抵抗を辞さないとする立場の
グループが現れこれを制圧しようとする治安部隊との衝突が発生
双方に死者が発生しました。
2月22日にヤヌコーヴィチ大統領が行方をくらませたことを受け
ヴェルホーヴナ・ラーダ(最高議会)にて、親露派政党の地域党と
共産党を含む議会内全会派がヤヌコーヴィチの大統領解任します。
大統領選挙の繰り上げ実施を決議し、新政権が発足しました。
親露派のヤヌコーヴィッチ政権が崩壊したことを理由とし
3月1日にロシア上院がクリミアへの軍事介入を承認。
ロシアのプーチン大統領は、ウクライナの極右民族主義勢力から
クリミア半島内のロシア語話者およびロシア系住民を保護する
との名目で本格的に軍事介入を開始しました。
これが俗に言う『ロシアによるクリミア自治共和国の併合事件』です。
このことをきっかけに
ウクライナは経済も、治安も全てが悪化をしていくことになります。
まとめ
もともと、全てのきっかけとなった
2013年11月のヤヌコーヴィチ政権が欧州連合との
『政治・貿易協定の調印を見送った』と言う所から
きな臭ささはありました。
翌年にはヤヌコーヴィチ氏は行方不明と報道されましたが
結局の所、ロシアに亡命していたわけですし
2015年1月12日には国際刑事警察機構(ICPO)は
ヤヌコーヴィチ氏を公金横領などの容疑で国際手配しました。
そして、2019年1月には
ウクライナの裁判所はヤヌコーヴィチ氏を
欠席裁判で国家反逆罪等を認定して禁錮13年判決を言い渡します。
選挙で選ばれているので、過去は関係ないと言えば関係ないのですが
ヤヌコーヴィチ氏は、もともとマフィアであり
懲役3年の実刑判決を受けた過去もあります。
全てはヤヌコーヴィチ氏とロシアが結託した
事件だったのでは?
思うわけですが、当然証拠は全て消されています。
(おそらくロシアに)
そして現在、ウクライナは
ボロボロの状態となっており、出口の見えないトンネルを
走っているような状況です。
この状況を抜け出すのは簡単ではないようにも見えますが
ただ、ちょっとしたきっかけがあれば
一気に状況は好転するようにも見えます。
きっかけになるか?は分かりませんが
少なくとも今、ウクライナは外から資本を
呼び込もうとしているのは事実で
これが上手くいけば、状況は好転するかもしれません。