Vol.1537:急激に低下するエジプトのインフレ率!インフレ率は2025年末には10%へ!

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埜嵜 雅治

執筆者埜嵜 雅治

Beograd Consulting Group 
代表取締役CEO

低下するインフレ率

今年(2024年2月)
エジプトのインフレ率は『35.7%』
と言う数字を記録しましたが

その後は、どんどんと
インフレ率は低下をしていき

現在のインフレ率は26%まで
低下をしてきています。

また、エジプト政府は
インフレ目標を2025年末までに『10%』
することを目標にしており

そのための、必要な手段を取っています。

引用:egypttodayより

2025年末までに10%は可能なのか?

政府が目標とする
『インフレ率10%は2025年末までに可能なのか?』
と言う点は、私達は現実的に可能なラインだと見ています。

そもそもとして
なぜ、エジプトのインフレ率がここまで上昇をし
その後、急速に低下をしてきているのか?

それは、単純に昨年から今年の頭にかけて
『通貨の切り下げ』を行ったからです。

それにより、輸入品の価格が
上昇をするのは当たり前の話で

それによって、インフレ率は上昇をします。

1ドル100円の為替レートの時に
1本1ドルのコーラーを輸入をしたら
商品代金は100円ですが

通貨の切り下げで
1ドル200円の為替レートになれば
1本1ドルのコーラーの輸入代金は
1本200円になります。

エジプトではこれが起こったと言うことです。
なので、エジプトのインフレ率は
当たり前の話なのです。

しかし、インフレ率と言うのは
『前年比に対して何%か?』とか
『前月比に対して何%か?』
と言う
指標です。

つまり、通貨の切り下げで
インフレ率は上昇をしましたが

その後、継続した通貨の切り下げが
ないのであれば、今のエジプトであれば
正常な範囲のインフレ率に低下をしてくるのは
当たり前の話なのです。

そもそもとして今のエジプトは価格がバグっている

私達がエジプトに住んでいて感じるのは
『そもそもとして、元々の価格がおかしすぎる』
と言うことです。

例えば、電気代もその1つです。

昨年まで、エジプトで120㎡くらいの家の
1ヶ月の電気代は500EGP(約1500円)くらいでした。

それが今では
2000EGP(約6000円)くらいになり

物価高騰だ!
高すぎる!!

と、騒いでいる人達がいますが

そもそもとして
500EGPが異常に安すぎませんか???

と言う話なのです。

これは、エジプト政府が補助金を入れ
電気代を安くしていた背景があり
その補助金を段階的になくしてきているので

なので、エネルギー価格も
通常のマーケット価格に戻りつつあるわけですが

数字的見れば
これは『インフレ率が上昇した!』
と見えるわけです。

それは間違ってはないですが
しかし、リアルは元々の価格が
『異常に安く、それが通常の価格に戻ってきている』
と言うのがリアルなのです。

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