Vol.1578:本当のプライベートバンカーは今では完全に犯罪行為

〇この記事を読むのに必要な時間は約4分です。

埜嵜 雅治

執筆者埜嵜 雅治

Beograd Consulting Group 
代表取締役CEO

人気ドラマ『プライベートバンカー』

現在、日本で『プライベートバンカー』と言う
ドラマが放送されており、クライアント様から
『知っていますか?』とご質問を受けました。


ちょうど、私も日本に戻っていた時期でしたので
ドラマの存在を知っており、拝見しました。

ドラマとしては、とても面白いですので
もしお時間がある方は、是非
ご覧になって頂ければと思いますが

ただ、これがリアルか?と言うと
それは大きく異なります。

リアルはもっと組織化されており
それこそ、20年くらい前の
『銀行秘密法』があった時代は

今、考えれば『それは犯罪では??』
思うことが、日常茶飯事でした。

銀行秘密法の中のプライベートバンカー

スイスで生まれた『ブライベートバンク』
言うビジネス。そのプライベートバンクで働く行員を
『プライベートバンカー』と呼びますが

それこそ、スイスやリヒテンシュタインなどでは
20年くらい前まで『銀行秘密法』と言う法律が
存在をしていました。

これが、どんな法律なのか?と言うと
いかなる理由があっても、顧客情報を開示してはならない!
と言う法律です。

このいかなる理由と言うのは
例えば『世界中で指名手配される国際テロリスト』
あったとしても、情報の開示はされませんでした。

そして、その法律下では
『ダミーアカウント』と言う口座が認められており
口座名義を自由に決めることができました。

私も過去に、リヒテンシュタインで
口座を持っていたことがあり
その時は、私の口座名義は
『ナオミ・キャンベル』となっていました。

口座名義が『ナオミ・キャンベル』なので
送金も、お金の受け取りも全て
『ナオミ・キャンベル』宛てです。

しかし、口座の所有権は私なのです。

もはや、口座の存在が『マネーロンダリング』なので
今の時代では、完全に犯罪行為ですが

当時は、これが『銀行秘密法』と言う法律で
許されており、違法性はなく合法となっていました。

そんなアホなっ!?と言う話ですが。

そして、このダミーアカウントからは
口座名義人が分からないように
『ノーネイムカード』と言うと
口座名義人が分からないように
『カードホルダーの記載がないデビットカード』
発行されており

世界中どこのATMでも、1回の引き出しで5000USD。
1日MAXで5万ドルくらいまでの引き出しが可能でした。

つまり、アメリカからリヒテンシュタインの
『ナオミ・キャンベル』宛に5万ドルを送金し
その日に、日本のATMから全額引き出すと言うような
おかしなことができたわけです。

その時代は店舗すらどこにあるか分からなかった

そして、この時代のプライベートバンクは
店舗すらどこにあるのか?分からないような
プライベートバンクも多く

口座保有者からの紹介がなければ、口座開設も
できなかったくらいです。

だからこそ、その時代の
プライベートバンカーは、かなり黒い仕事も
してきたはずです。

しかし、時代は変わり
世界中で『銀行秘密法』が撤廃され
『ダミーアカウント』と言う口座の存在が
犯罪行為になってしまい

かつてのプライベートバンクは
ごくごく普通の商業銀行になってしまったわけです。

プライベートバンク、プライベートバンカーが
富裕層達にとって特別だったのは
『銀行秘密法』が存在をしていた時の話なのです。

なので、ドラマの話はリアルとは
大きく異なるわけです。


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