
目次
メインランドとフリーゾーンの違い
概要
ドバイで法人を登記をする場合、まず経営者は『メインランド』と『フリーゾーン』のどちらで登記をするのか?の選択をしないといけないです。その違いについて、今回は改めて解説を入れていきたいと思います。
メインランドとは?
【概要】
管轄:ドバイ経済省(DED)
所有権:外国人も100%所有可能(法改正されました)
ビズネス範囲:ドバイ国内全域および国外での営業が可能
ライセンス取得:ドバイ経済省が発行
オフィス要件:任意の場所に設置可能(条件あり)
税制優遇:免税の対象は限定的、VATは適用対象
コスト:フリーゾーンより高い傾向あり
【メインランドの特徴】
✅営業範囲が自由 :ドバイ内およびUAE全土で、制限なく営業が可能。
✅政府関連の契約に強い :政府との契約や公共プロジェクトに参加可能。
✅近年の法改正で外国人100%所有が可能に :かつて必要だったUAE国民とのパートナーシップは業種により不要に。
✅ライセンスと許認可の種類が多様 :業種に応じた細かい規制と許可があるが、その分柔軟性も高い。
フリーゾーンとは?
【概要】
管轄:各フリーゾーン独自の自治機関
所有権:外国人が100%所有可能
ビズネス範囲:フリーゾーン内および国外のみ
ライセンス取得:フリーゾーン庁が発行
オフィス要件:フリーゾーン内でのオフィスが必須(一部、バーチャルオフィス可)
税制優遇:法人税・輸入関税免除、資金の国外送金自由
コスト:一般に安価・明瞭(パッケージ化)
【フリーゾーンの特徴】
✅設立のしやすさ:設立が迅速で、会社設立パッケージが豊富。通常は1〜2週間で完了。
✅特定業種に特化したゾーン :例 IT(DIC)、物流(JAFZA)、金融(DIFC)、医療(DHCC)など。
✅外国人所有権が100%可能:外国資本による完全所有が最初から保証されている。
✅営業範囲が制限される:UAE国内のメインランド企業や個人とは直接商取引ができない(代理店契約が必要)。
✅税制優遇が大きい:多くのゾーンでは法人税が最大50年間免除。
フリーゾーンの種類と数
メインランドは管轄している行政機関が1つですが、フリーゾーンは『各フリーゾーン独自の自治機関』となっているため、現在進行形でフリーゾーンが増え続けているのが、今のドバイです。
以下は、ドバイにあるフリーゾーンになります。
ジェベル・アリ・フリーゾーン:UAE最古のフリーゾーンで、物流・製造業の拠点。
ドバイ・マルチ・コモディティーズ・センター:貴金属、宝石、コモディティ取引に特化。
ドバイ・インターネット・シティ:IT・テクノロジー企業向けのハブ。
ドバイ・メディア・シティ:メディア、広告、放送関連企業向け。
ドバイ・ヘルスケア・シティ:医療・ヘルスケア関連企業の集積地。
ドバイ・デザイン・ディストリクト:デザイン、ファッション、アート分野に特化。
ドバイ・サイエンス・パーク:科学研究、バイオテクノロジー企業向け。
ドバイ・アウトソース・シティ:アウトソーシングサービス企業の拠点。
ドバイ・スタジオ・シティ:映像制作、放送、エンターテインメント業界向け。
ドバイ・プロダクション・シティ:印刷、出版、制作関連企業向け。
ドバイ・シリコン・オアシス:ハイテク産業、スタートアップ支援に特化。
ドバイ・コマーシティ:電子商取引(Eコマース)企業向け。
ドバイ・アカデミック・シティ:教育機関、学術研究機関の集積地。
ドバイ・ナレッジ・パーク:人材開発、研修、教育関連企業向け。
ドバイ・テクノ・パーク:テクノロジー、研究開発企業の拠点。
ドバイ・テキスタイル・シティ:繊維、アパレル関連企業向け。
ドバイ・ゴールド&ダイヤモンドパーク:宝飾品の製造・販売企業向け。
ドバイ・フラワー・センター:花卉産業、園芸関連企業の拠点。
ドバイ・ロジスティクス・シティ:物流、サプライチェーン管理企業向け。
ドバイ・オートゾーン:自動車関連産業、整備・販売企業向け。
ドバイ・バイオテクノロジー&研究パーク:バイオテクノロジー、製薬企業の集積地。
ドバイ・マリタイム・シティ:海事産業、造船、海運関連企業向け。
ドバイ・ワールド・セントラル:航空、物流、貿易関連企業の拠点。
ドバイ・エアポート・フリーゾーン:空港近接の物流、貿易企業向け。
ドバイ・インターナショナル・ファイナンシャル・センター:金融、保険、法律関連企業のハブ。
ドバイ・ホールセール・シティ:卸売業、流通業者向けの統合ハブ。
ドバイ・アウトソーシング・ゾーン:アウトソーシングサービス企業の拠点。
ドバイ・サステナブル・シティ:環境技術、持続可能な開発企業向け。
ドバイ・メイダン・フリーゾーン:個人事業主や小規模ビジネスに特化したフリーゾーン。
これらのフリーゾーンが全てではありません。これらは、ほんの一例にすぎず、ドバイにはこの倍近くのフリーゾーンが存在をしています。
どこで法人登記をしたらいいのか?
目的別の考え方
数あるフリーゾーンに加えて、メインランドなどもあり、経営者視点で見れば
『どこで登記をしたらいいの?』
となるのは、当たり前かと思います。
目的別で考えれば、下記になります。
【フリーゾーン】
✅海外輸出入業、BtoBビジネス
✅スタートアップ、テック系
【メインランド】
✅UAE国内での小売・サービス展開
✅政府関連業務への参入
✅医療・教育機関
フリーゾーンはメイダン一択??
現在、弊社がサポートをしてきた経営者様、投資家様を見ていると、ほとんどの方は、フリーゾーンは『メイダン(Meydan Free Zone)一択』で、十分ではないかと思っています。
【📌 メイダン・フリーゾーンの概要】
ドバイの「メイダン・フリーゾーン(Meydan Free Zone)」は、柔軟なライセンス制度と充実したサポート体制を備えた、特に個人事業主や小規模ビジネスに適したフリーゾーンです。ドバイ中心部に位置し、主要なランドマークへのアクセスが容易な立地にあります。このフリーゾーンは、商業、コンサルティング、投資、行政関連の企業を含む多様なビジネスに対応しており、オープンオフィススペースやフルサービスのオフィスを提供しています。
【✅ 主な特徴とメリット】
柔軟なライセンス制度
1つのライセンスで複数の事業活動が可能。例えば、Eコマース、マーケティング支援、コンサルティングなどを同時に展開できます。
Eコマース支援サービス「MEYDAN COMMERCE」
オンラインショップの開設、SEO対策、商品カタログ作成、注文処理など、Eコマース事業を包括的にサポートするサービスを提供しています。
バーチャルオフィスの利用可能
物理的なオフィスを持たずに、バーチャルオフィス形式での事業運営が可能です。これにより、コストを抑えたビジネス展開が実現できます。
まとめ
簡単にまとめると、多くのフリーゾーンは『何かの業種に特化したフリーゾーン』が多いですし、また要件の中には『オフィスが必須』と言うのもあります。
しかし、メイダンは業種に特化した形ではなく『個人事業主や小規模ビジネス』に特化した形になっており『何のビジネスをするのか?と言う業種も幅広く選択ができる』ようになっていますし、そもそもオフィスの要件も『メイダン内のバーチャールオフィスでOK』と言う形になっているため(バーチャルオフィスでも銀行口座開設も可能です)、別途オフィス費用がいらないです。(ライセンスに含まれているため)。
この辺りが『個人事業主や小規模ビジネス』に特化したフリーゾーンだけあり、利便性が高く、応用範囲が広いので、私はほとんどの経営者や投資家は、まずは『メイダン』で十分だと感じています。
法人登記のコストは??
具体的に「メイダン・フリーゾーン」で、法人登記をしようと考えた場合、どれくらいのコストがかかってくるのか??
①【メイダン・フリーゾーンへの申請費用】
『12,500AED(約49万円※2025年4月現在)』。
この中には
・シェアオフィス
・3500以上の中から選べる3つのビジネスアクティビティー
・6個までビザを取れる権利(VISA自体は別料金)
・ライセンス
が含まれています。
②【法人税登録費用】
『1220AED(約4.8万円※2025年4月現在)』。
この費用は、法人税支払うために行政機関へ登録が必要のため、政府へ支払う費用となります。
③【P.O BOX費用】
『1700AED(約6.8万円※2025年4月現在)』。
この費用は『私書箱』の費用になります。現在、ドバイの多くの銀行では口座開設の際の要件に『P.O BOX』を要求してくるため『P.O BOX』がなければ口座開設ができません。そのため、銀行口座開設をするにあたり『P.O BOX』が必要になってきます。
弊社は『政府認定エージェント』のため、サポート費用が不要なためメイダンで法人登記をする場合は
①+②+③=15420AED(約60万円※2025年4月現在)
となります。
ちなみに、業界最安値となります!!
ドバイ法人登記にご興味のある方は、下記よりお気軽にご相談を頂ければと思います。
※ドバイ法人設立はこちら
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